ブーランジェリー キシモト Boulangerie Kishimoto

新所沢駅西口はPARCOの撤退を機に新しく生まれ変わろうとしている

一時期は住人以外も流入していた街だったが、その座を所沢駅にすっかり奪われてしまった

果たしてこの街にはクルマを有料駐車場に止めてまでも、

また駅で人を降車させるほどの脚を運んでくれる魅力あるスポットがあるのか

ある

新所沢にはまだまだ可能性があると言いたい

その一筋の光明が今回の『ブーランジェリー キシモト』だ

キシモトの店主は言う

“『キシモト』でパンを買うことがステイタスだと感じてもらえるような、おしゃれな雰囲気にしたかったんです（下記リンク「GRUTTO PLUS ぐるっとプラス」より）”

店を訪れてみると、この店主のチャレンジは成功しているように見える

週末には列をなして入店制限するほどの盛況ぶりだ

看板を大げさに出してはいないものの、このお店の前では誰もが振り向くような雰囲気やオーラを感じるだろう

それもこれもパンや内装にフランスの最前線の流行を反映させた店主の心意気の現れだ

作られているパンの造形も美しいし、香りも味も言うに及ばず

ひとつひとつのパンのボリュームもなかなかだ

ここのパンは純粋にお客さんを五感で楽しませようという明確な意図を感じる

多少お値段ははるが、スターバックスコーヒーのようにコンセプトと満足感が一致すればお客は納得して通うものだ

エスタブリッシュとはこういうもので、それが地域経済の貢献と波及効果をもたらす

類は友を呼ぶではないが、業態は違えども様々な追随者が出てほしい

チェーンだらけの所沢駅周辺とは違う「何かが」この新所沢にあるとすれば

それはブーランジェリー キシモトの店主の精神にこそ見出されるものではないだろうか

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